みなさんご存知のように、近年日本では人手不足がますます深刻化しています。
さらにコロナ明けの需要増加で急に業績が回復してきている企業も多くあり、転職市場は空前の売り手市場となっています。
今回は転職をしたとき、年収が下がってしまう状況を受け入れるべきかどうかについて考察していきたいと思います。

ちなみに厚生労働省の調査によると、転職後に年収が少しでも上がった人の割合は「34.6%」、下がった人の割合は「35.2%」と、ほぼ同じ割合になっていました。
基本的に年収が下がる転職はお勧めしない!
もしキャリアアップを目的に転職をする場合、やむをえない事情がある場合を除いて年収が下がる転職はお勧めできません。
主に以下のような問題が発生する可能性があるからです。
転職後に仕事のモチベーションが上がらない
転職は非常に労力がかかるイベントなので、当然その労力に対するリターンを期待してしまいます。
しかし転職後に年収が下がってしまうと「あれだけ苦労して転職活動をして、新しい会社の業務を覚えようとしているのに、その苦労が報われない」と感じてしまうかもしれません。
そうなると、新しい会社で不満を感じてモチベーションが下がり成果が出にくくなってしまい、ますます昇給が難しくなる可能性があります。
退職金が下がる
日本企業の退職金制度は基本的に長く勤めたほうが金額も大きくなるように設計されています。
転職すると退職金の積み上げがリセットされるので、ただでさえトータルでもらえる金額が減少してしまいます。
それに加えて転職後に年収が下がった場合、よほどそこから大きく昇給しない限りほぼ確実に生涯年収が下がります。
基本的に収入の高さと退職金の金額は相関関係があるからです。
老後に必要な生活資金を確保できる見込みがあるか、注意が必要です。
生活が成り立たなくなる可能性がある
家のローンや家庭がある人は、今の会社の収入をある程度予測して生活費を計算していると思いますが、年収が下がると今までの生活が成り立たなくなる可能性があります。
特に将来子供の学費などで大きな出費がありそうな人は、今よりも生活費を切り詰めて予算を確保する必要があるのかどうかシミュレーションした方がいいと思います。
いずれにしても今より生活レベルを下げるというのはかなりストレスが溜まることは間違いないですね。
転職によって年収が下がってしまう理由
海外ではキャリアアップで転職する場合、今の給料を基準にして収入を上乗せされることが比較的普通です。
しかし、日本企業の場合はキャリアに一貫性があるステップアップの転職でも、日本特有の慣習によってなかなか給料を上げられない事情があるようです。
年功序列
現在は減ってきていますが、今でも大手企業を中心として年齢で給料がある程度決まる場合が多いようです。
特に、まだ実力がわからないキャリア採用の場合は、どれだけ前職で成果をあげた人であっても、既存の社員より高収入を用意することは難しくなります。
転職先企業の平均年収より高い収入がある人は、入社後に給料が下がる可能性が高くなってしまいます。
簡単に収入を増減できない
日本企業では、たとえ業績が悪いときでも社員の基本給は減らさずボーナスで調整する傾向があります。
なぜかというと、基本給の減額には会社側と従業員の合意が必要になるからです。
つまり収入を頻繁に増減させることが難しいというわけですね。
そのため企業としては中途入社する人に高い給料を出してしまうと、もし期待する能力に達しなかった場合の損失が大きくなってしまうのです。
年収ダウンを受け入れてもいい場合
将来的には今の会社よりも年収が上がる可能性がある
今は現職の方が年収が高い場合でも、年齢ごとの賃金上昇率によっては転職後の会社の方が年収が高くなる場合があります。
もし将来的な高収入を期待する場合は、自分が求める年収をもらっている社員が実際にどれくらいいるのか?その年収に達する年齢は何歳くらいか?企業側に確認したほうがいいと思います。
どうしてもやりたい仕事、なりたいポジションがある
仕事は収入が全てではないので、どうしてもやりたい仕事に就きたいのであれば、年収ダウンを検討してもいいと思います。
(もちろんやりたい仕事で年収がアップすれば理想ですが・・)
また、管理職やリーダーなど、なりたいポジションに就くためであれば、年収ダウンの受け入れも視野に入ってくると思います。
精神的、体力的に追い詰められている
今の仕事が辛くて精神的に追い詰められている場合は、年収が下がっても迷わず転職してしまった方がいいと思います。
転職先でもいやなことはあるかもしれませんが、今の仕事で心と体を壊してしまうよりはよっぽどマシでしょう。
自分が生活するのに必要な年収は最低限確保する

目標のために年収ダウンを受け入れるとしても限度は存在します。
自分が生活するのに必要な最低限の年収は絶対に確保するべきでしょう。
爪に火を灯すような生活では、キャリアアップどころではなくなってしまいますからね。
入社後の年収が提示されるのは基本的に内定獲得後になることが多いですが、ある意味収入は自分の生活基盤そのものですので、納得のいかない条件が提示された場合は遠慮せずに内定を辞退した方が良いと思います。
企業側も内定者が収入を理由に辞退することはある程度想定しているはずです。
転職で収入を上げるには?
キャリアに一貫性を持った転職をする
転職で収入を上げるには、キャリアに一貫性がある転職をするのがおすすめです。
キャリアに一貫性がある転職とは、これまでの経験やスキルを活かして、同じ業界や職種に転職することです。
前職の仕事の成果を認めてもらえる可能性があるので、未経験の職種に転職するよりは好待遇で入社できる可能性が高くなります。
成長している企業に転職する
成長している企業は、業績や給与水準が向上している傾向があるため、転職で収入を上げたい人におすすめです。
さらに、新しいポジションやプロジェクトが立ち上がることも多く、仕事でのキャリアアップの可能性が高まるので、次の転職につなげることもできます。
加えてその企業が属している業界の成長性、将来性も調べておいた方がいいですね。
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